ちょい

 夜、古い雑誌などを整理し部屋を片付けていると、妻に「ちょいカタ」と言われてしまった。もっとキレイに片付けてよ、という意味かもしれないが、そう、大々的に片付けるのではなく、ちょいと片付ける。大々的にやってしまうと、あれどこいったけなあ、となってしまうので。
 この「ちょい」という言葉は巷にあふれている。「ちょいワル」(ほんとにワルイとムショ行きだ)、「ちょいモテ」(おおモテすると家庭崩壊の危機となる)、などなど。現状にある程度は満足しつつも、今よりも少し良くなって欲しいと願う、庶民感情を表現した絶妙な言葉だと思う。
 また、大きな変革は望まないけど、このままではいけないな、という世間一般の空気にあった表現ともいえるかもしれない。ちょい飛躍しすぎかもしれないが、構造改革、組織改革はなかなか難しいことなのだ、と考えてしまった。