Haruki Murakami

 最近、通勤電車&バスの中で、昔読んだ村上春樹本を読み返すことが多い。引っ越しの時に大量の書籍を処分したのだが、やはり村上春樹の本は手放せず、持ってきた。最近それを読み返しているわけだ。やはり、彼の文章は読みやすい。しかし、昔読んだ話は忘れているなあ、が実感である。したがって、読み返しも新鮮で楽しいということになるのだが。

Sputnik Sweetheart

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

僕とすみれとミュウの話。こっちの世界とあっちの世界、人はそのふたつの世界で生きている。恋愛について多面的に、深く考えさせる長編。

after the quake

神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)

神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)

阪神大震災の後、を時代設定に描かれた短編小説集。個人的には、「タイランド」が好き。設定がよい。"honey pie"もすてきだ。彼は短編小説の名手でもある。描写力のみならずストーリー展開がすばらしく、最後まで気を抜けない緊張感がある。東日本大震災の後の小説もでるかな。
 地震津波が多い日本でこそ、無常観、もののあはれ、などの日本人独特の感性が育ったとする、文章を最近朝日新聞で読んだ記憶がある。無常、喪失感を描く、彼の小説は、international、普遍的だと思うが、その成り立ちはやはり日本的なのだ、と思う。