中島敦を読む。

李陵・山月記 (新潮文庫)

李陵・山月記 (新潮文庫)

この文庫は初めて読んだ高校生の時から何度か読んでいる。漢文調の格調高さと無駄のない削られた文章が好きだ。夭逝し死後に評価された作家としてフランツ・カフカとなぜかダブってしまうのは私だけか。「山月記」にインパクトを感じる。人が虎になる話なのだが、なぜか違和感を感じさせない。そういえばこれは国語の教科書に載っていたっけ。

 吉越浩一郎氏の「英語をやっていて、本当によかった」を読む。

英語をやっていて、本当によかった。―吉越流ビジネスマンのための英語塾 (WAC BUNKO)

英語をやっていて、本当によかった。―吉越流ビジネスマンのための英語塾 (WAC BUNKO)

下の名前が私と同じなので思わず書店の平積みの中から手に取ってしまう。単なる英語指南本ではなく、外国人と日本人の考え方の違い、ビジネスの進め方の違いなどが書かれておりためになった。「ホー・レン・ソー」をやっていると、外国では笑われる、外国人の言う成果主義は「ノルマ」ではなく「ミッション」、ディベートは最初にすべての情報を出してロジックを競うもの、ゲームオーバー(定年、退職)になってからの人生こそが本当の人生、などなど。人生の豊かさ、とは?をヨーロッパ流をキーワードに考えさせてくれた。むろん英語の勉強もしたくなる。