秋の風

 めっきり涼しくなり、秋になったと実感させられる。
 福田新政権が発足したようだ。総裁選はあまり盛り上がらなかったようだが、昨日のTVニュースを見ていてあまりにも今の政治家の名前を自分が知らないことに驚いた。OO派って、前の何派?って感じである。医者は世間知らずと言われるが、もう少し前までは一応だいたい知っていた気がする。世襲議員が多いのも、僕のような人が多くいて、ああ昔のあの人の息子ね、なんて覚えやすいからではないか、などと思ってしまう。勝手な言い方をさせていただければ、際立った主張や政策がないために、覚えられない気がする。改革路線の継続というのも何を何のために、どのように改革するのかが、明らかではないと思う。医療の側から言えば、個人負担を増やしているばかりのように思われる。増税しないことによるしわ寄せなのか?
 現在の日本の大きな問題点は、少子高齢化地域間格差ではないのか。育児手当の支給など思い切った対策をとらないと、人口の減少は国家の衰退という言葉が大げさではなくなると思う。また、昨今の地方分権は掛け声ばかりで、逆にどんどん首都集中の方向に向かっている気がする。かくいう僕も東京に住んでいるので大きなことは言えないが、日本全体では人口が減ってきているのに東京では人口が増えている。子供の数も多い。でも、その分、地方がどんどん減っているのだろう。医療関係でも、地方の医師不足で病院が減り、病院がないところには心配で人も住まなくなるという悪循環が生じているようだ。中央官庁を思い切って削減し、地方に権限を引き渡す。その際に道州制がよければ、真剣に議論して導入すべきだ。また、企業ばかりが潤うのではなく、国民生活が豊かになるような経済のしくみを考える必要があると思う。
 日本をどういう国にしたいのか。多くの国民が幸せになるためには、どうしたらよいのか。これらの夢を明快に語り、希望を持たせてくれる政治家がいないように思う。でもみんな、期待しているのです。